
本日、初めて相談者モニターさんと面談を行いました。
試験の合否もまだ分からない中での実践でしたが、「やってよかった」と心から思える時間になりました。
面談の中で感じたのは、「人の悩みは、他人だからこそよく見える」ということ。
相手の話を聴いていると、絡まって見えていた悩みが、少しずつ糸を解くように整理されていく瞬間があります。
不思議とこちらの心まで温かくなるような感覚がありました。
そのときふと思い出したのが、理論家ハンセンの「キルト(パッチワーク)」の比喩です。
キャリアは単なる仕事選びではなく、「人生のすべての領域を縫い合わせていく作業」であるとハンセンは説きました。
愛・労働・学び・余暇──それぞれが人生という布の一枚であり、それらをどう繋ぎ合わせ、ひとつのキルトとして縫い上げていくか。
相談者の方も、ただ「転職したい」「仕事がうまくいかない」という話ではなく、
その背景には家庭環境や価値観、人生のタイミングといった“別の布”が深く関わっていました。
キャリアコンサルティングとは、「どの会社に入るべきか」を一緒に考えるだけではなく、
「あなたの人生のキルトを、どんな風に美しく縫い合わせていきたいですか?」と問いかける営みなのかもしれません。
今日はその始まりの一針を、一緒に刺したような時間でした。
面談が終わった後に「次回もお願いしたい」と言ってくださったその言葉が、今の私にとって何よりの励ましです。
キャリアとは、職業だけではなく「生き方」そのもの。
ハンセンの理論を胸に、これからも一人ひとりの人生の“キルトづくり”に寄り添っていきたいと思います。
(追記)
今年撮らせて頂いた写真の中で一番キルトっぽい衣装の写真です。
全然キルトじゃないですけどね( ;∀;)